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酒呑童子

朝。ひとり、ぼんやりアルコールを舐めていると、酔いが回りにくいのはどうしてだろう。いろんなことを考えすぎて、いっしょくたに揮発でもしているのだろうか。ふむ、あるひとは、わたしに孤独をおしえてくれた。しっていたはずのそれ、とはまたちがう、し…

ゆれつづける

常に、なにか、考えている。きっと、眠っているときですら、現実と混じってしまったような夢ばかりをみるから、意識すら、重要なもののように思えなくもなったりして。わたしはわたし、でしかないのに、やっぱり、わたしのなかにはわたしが数人いるようだ。…

膨らんじゃって

でこぼこ、滑らかに続いていくこんな日々が、わたしにはものすごくたいせつで、あたたかくてこわくて、ふとなきたくなるのだけど、同時にわらってしまいそうになるから、なみだはこぼれない。つぎはぎでも、つなげていけば大蛇も眠るシーツになるさ。ふっく…

猫忍法雲隠れ

おなかが、痛い。肉体のどこが痛むのがいちばん嫌か、って、わたしの場合それはやはり幼い頃から変わらず、腹。きのう、サシのたっっっぷり入ったお高い牛肉を食べた。美味、美味、と口に運んでいられたのは3口目ほどで、あとは苦行の様に感じられ、えづき…

あさぼらけ

朝は、苦手だ。そんなことに、気づいた。夜が、すきだ。夜はいつでもきもちいいよな、と、いつか、ある旅人はうたっていた。そう、おもう。テキトーにいこう、そうおもってきたけれど、わたしはどうしても真っ直ぐばかりにしか進めなくて、曲がり角で、つま…

どろん

頭が痛い。空腹でお酒を呑みつづけた故の現象かしらん、などと勘ぐったけれど、それにしてはくしゃみがとまらない。ウーン、また風邪っぴきになるのはご勘弁。だけど、たのしい夜だった。いろんなひとたちが集まって、音をまぜあわせて、ぶつかって、はなれ…

丸と罰

ぼう、としている。きがつけば、朝がまた、やってきていた。アフリカンミュージックがながれる部屋で、煙を吸っては吐きだして、なにを、おもう?わたしは。髪の毛が、随分と伸びた、そんなことにきづいて、すこしだけ、浮かれたようなきぶんになって。また…

足音の匂い

おだやかな日々。まあ、わたしはすぐに揺れる天秤座だから、油断はキンモツであるとする。どれだけ足場をしっかり固めたつもりでも、一瞬でガラリと崩れたりする。それを、しっている。二日間もの休日があると、どうしようもない料理欲が押し寄せてきたりし…

対の汁椀を

わたしはきっと、ふあんで、爪を噛むのだ。玄関ドアの鍵穴が開けられる音、それを耳にした瞬間、ああ、だいじょうぶだ、そう、おもった。なんどでも、くりかえして、いいよ。だけど、だいじょうぶだってば。季節はめぐる。

ふしぎ

しあわせ、が、むくむく、あまりにもしぜんにふくらんでいく。ちょっとだけ、こわいな。だけどきっと、だいじょうぶ。

再生

静かな朝。わたしと亀、ふたりきりの部屋。くしゃくしゃになったシーツ、空っぽのグラス、ついたままのコンポ。お気に入りのおんがくは、今朝も心地いい。24時間前と何が違うかといえば、ひとつだけ。( わたしは、また、爪を噛んでしまった ) わたしは頼りな…

次のカードは ?

できればまいにち、こうしてことばになにかをのせて、のこしておければ、そうおもう。いくらクタクタのときだって、指くらいなら動かせるんじゃない?でしょ?職場の冷蔵庫にずうっと、二つの梨が、忘れられたように入ったままで、一つだけ持って帰ってもい…

Blue trees

いつの間にか朝だった。夜な夜な映画を観続けながら、カレーのようなものを作り、鍋でお米を炊き、裁縫をした。きのう、たっぷり昼寝をしてしまったせいかしらん。みた夢は、淫夢だったのだけれど、よく眠った。どこかから聞こえてきたピアニカの音が耳にく…

仔猫さん、

どうしてわたしは爪を噛むのか。じぶんでも、理由はわからなく、ふと気づくと、カリリ、噛んでいる。それは決まって、一人きりの自室でぼうっと呆けているときか、たまらなくたまらないライブをみているときか、そのどちらかのように思える。気づくと、カリ…

水色

人の中にある扉は、それぞれカタチも成分も、違うのだとおもう。ある人はアーチ型、ある人は真四角、硝子張りだったり、ふやふや軟らかいものだったり、ごつごつして重たい石のようだったり。わたしの扉は、どんなものだろうか。あの人の扉は、とても大きく…

わたしは天秤座

ボーイは不安定?ガールも不安定。ひさしぶりに、朝からしっかりと食事をつくって、食べた。仕事を終えて、くたくたになった身体でも、料理をするのはやっぱりたのしい。玉ねぎ半分は分厚く横に切って、グレープシードオイルでじっくり焼く。それの隣で、ほ…

すべてがある

もうずうっと、雨が降りつづいている。つよくなったり、よわまったり、いそがしいわね、なんて空を見上げて息をつく。ひどくねむたいのに、まぶたをとじないわたしは、残り二本の煙草に指を伸ばして、火をつけた。テーブルの上では白檀香のけむり、スピーカ…

九月の虫

二羽の羽虫が戯れ合い飛び回っているのを、線路の向こう側に見ている。見る、という表現と、眺める、という表現は、まったく違うのだろうか。或る誰か、には違うものなのだろうけれど、わたしにとっては、ドーナツの中での、焼きドーナツのようなものである…

赤い糸が、玄関に落ちているのをみつけたのは、二ヶ月程前。指先でつまみ上げて、あゝこれはそうか、友人が穿いていた赤色ズボンがほころびて、と微笑み笑ったのだった。白熊の下半身デザインのマグネットで、冷蔵庫のドアに貼りつけた。赤い糸を、渡された…

三日間の夏休みがおわって、ぼんやり、記憶を反芻してみる。一日目。古くからの友人たちのバンドがCDをつくったというので、ずっとたのしみにしていたライブへと脚を運んだ。しっている顔ぶれもちらほら、友人たちはすっかり酔っぱらっていて、みんなはしゃ…

朝。言葉がすっかり枯渇している、という表現でしか、いまのわたしを表せない。忙しない盆に、様々な欲求も薄れ、ただ酒を呑み、時折食い、カラカラと笑い、眠り起き、夢さえみないことにも慣れて、まぶたの隙間からもうずっと涙を流していないことに気づい…