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えちおぴあ



あ、っというまに朝だった。
いつのまにか、雨はやんでいた。


スピーカーからこぼれるいのちの粒たちが、耳から頭の中にはいってきて、ぐんぐん染み込んできて、赤ん坊にもどったみたいなかんかくになる。ふしぎ。
しらなかった景色が、たくさんみえる。


天秤はゆれている。すごくしぜんな不規則さで。だから、そのうちコロッと死んじゃうんじゃなかろうか、という不安が頭をよぎって、ふ、っとゆるむ、そんな頬も、いまはなんだか、いい。


恋人がくれた可愛らしい花たちを眺めてた。赤い実をつけた植物の名前がなんだったか、思いだせないままで。
だけどそれも、なんだかいい。



チキンスウプをつくった。
生姜、にんにく、玉ねぎを放りこんで、コトコト。小松菜をいれて、蓋をしたら火をとめる、そしたらパンをトーストしはじめて、バターを用意して。

風邪の予感がしたらチキンスウプだよ、と、いつかあのこが教えてくれたのだった。ぽかぽか、体の内側からあたたかくって、先手を打たせてもらったきぶん。



さいきん、物欲があまり無い。
以前までは衝動買いも多く、ほんとうに必要なもの、と、ただ便利なもの、の区別がついていなかったようにおもう。

料理をするとき、わたしは考える。
ある一つの食材をとっても、どの状態がおいしく食べれるだろうか、とか、組み合わせ、お皿はどれにしよう、盛りつけは?だとか、さしすせそ、とか。
変に神経質なのはどうにもならないような気がするから、じゃあ、どうせならたのしくしようよ、って、わたしはわたしに提案する。わたしはわたしを料理するように生きてあげたい。


そうだ、
プリン、食べなくちゃ。