ヘルダーリン
おだやかすぎるような、正午。
早起きの恋人をいつもどおりにみおくって、もうひと眠りしようかとベッドにもぐったけれど、頭がさえてしまって、煙草に火をつけた。
掃除、洗濯、
お昼ごはんにはあったかいお蕎麦。
物置きと化しているソファの裏を覗きこんだら、エフェクターの空箱、くしゃくしゃのトートバッグ、落書きして丸めた紙、いろ、いろ。バスタオルとシャツとカーディガンが一緒くたになってでてきて、猫なの?と笑ってしまった。真冬のあたたかい日に、夏のうたをききながら。
ことばにならない感情が、たくさんあって、ふいにこぼれる。はみだす。できごとはおきつづけるから、必然とか運命とか、そういうことばにされることもある。することもある。
だけど、だいじなもんはだいじで、つづけたい、つづけようって、そういうのが重なっていって、交差して、
なにより、あったかいお蕎麦にのっけた卵に、もしかしたらあたった可能性をひしひしと感じている腹、なう。
めげずに、いきましょ。
こんなことも、ある。